Archer AX72 レビュー|8Kも余裕の高速通信!IPv6 IPoEに対応のWi-Fi6ルーター
2021年12月2日にTP-Link(@tplinkjapan)から発売のWi-Fi6に対応したルーターArcher AX72。
Archer AX72のポイントは6ストリーム合計5,400Mbpsで8Kも余裕の高速通信、同時接続台数80台、6本のアンテナとビームフォーミング技術で遠くまでWi-Fi電波が届くこと。
次世代ネットワーク、IPv6 IPoEにも対応しており快適にインターネットができます。
さらに高速通信だけでなく、セキュリティ機能のHomeShieldも搭載されているので安心。
数年前のルーターを使っている、家のWi-Fiをもっと早くしたい、iPhone13などのWi-Fi6対応機器を使っているという人はArcher AX72に変えると驚くほど快適になりますよ。
僕はArcher AX72の他に同じTP-LinkのDeco X20なども使用していますが、それまでずっと他社のルーターを使っていました。
いろいろ使ったなかでTP-Linkのルーターが1番回線の速度が早く、Wi-Fiの電波も強かったのでとても気に入っているメーカー。
今回、Archer AX72を提供してもらい使用する機会をいただいたのでレビューしていきます。
本記事はメーカー様にサンプル品を提供していただき、作成しています。
Archer AX72のスペックと特徴
最初にArcher AX72のスペックとWi-Fiを高速にする機能について解説します。
スペック
規格 | Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a(5GHz) IEEE 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
Wi-Fi速度 | AX5400 5GHz:4804Mbps(802.11ax、HE160) 2.4GHz:574Mbps(802.11ax) |
Wi-Fi範囲 | 4LDK 高性能固定アンテナ×6 複数のアンテナが信号を増幅させより多くの方向と広いエリアをカバーします ビームフォーミング クライアントに無線信号を集中させWi-Fi範囲を拡大します 高性能FEM 送信パワーを改善し信号範囲を強化します 4T4R 同じ帯域内の複数ストリームが障害への耐性を強化します |
Wi-Fi性能 | 高(High) デュアルバンド 最適なパフォーマンスを得るためにデバイスを異なる帯域へ割り当てます 4×4 MU-MIMO 複数のMU-MIMO対応クライアントと同時に通信します OFDMA 複数のWi-Fi6対応クライアントと同時に通信します エアタイムフェアネス 帯域の過度な占有を制限することによりネットワーク効率を向上させます DFS 電波干渉の少ないDFS帯を利用できます 6ストリーム デバイスをより多くの帯域幅に接続させます |
動作モード | ルーターモード ブリッジモード(アクセスポイントモード) |
Wi-Fiを高速にする機能
Wi-Fi6対応
Wi-Fi6は「802.11ax」とも呼ばれる通信方式で、その特徴はより高速な通信で多くの端末と通信可能になったこと。
Wi-Fi6以前は「802.11ac」と呼ばれています。
動画のストリーミング再生でも4Kが当たり前になってきているので、Wi-Fi6にすることで快適な通信を楽しむことができます。
さらに複数の端末を接続しても遅延が起きにくくなっており、これからルーターを購入するときはWi-Fi6は必須と言っていいでしょう。
6本の外部アンテナとビームフォーミング、OneMesh対応の中継機と組み合わせると、より遠くまで電波を飛ばします。
IPv6 IPoE対応
IPv6 IPoEに対応しています。
IPoEとは、事業者側のネットワークと直接接続してIP通信を行う通信方式で、簡単に言うと通信が早くなる次世代ネットワークです。
よく使われているPPPoEと呼ばれる接続方式はネットワークの渋滞が起こりやすいという弱点があり、IPoEは速度をカバーした通信方式。
IPoE方式を使う場合、ルーターだけでなくプロバイダも対応している必要があります。今使っているプロバイダが対応しているか確認してみてください。
同時接続80台
OFDMAとMU-MIMOを組み合わせて、速度を落とさず80台まで同時に通信できます。
OFDMAは「Orthogonal Frequency Division Multiple Access」のこと。データを最も効率よく送信するための通信方式
MU-MIMOとは、「Multiple Input Multiple Output」のこと。複数デバイスと通信するときにデータの順番待ちをなくす機能。
自宅で常時、何台のデバイスをルーターに接続しているか数えてみると22台も接続していました。
- iPhone 2台
- MacBook Air 1台
- iPad mini 1台
- Echo DotなどのIoTデバイス 16台
- PS4 2台
自宅はスマート化を進めていてスマートデバイスが多め。
その他にオフラインにしているデバイスもあり、さらに今後も増えていく予定なので同時接続台数は多いほうが余裕があって安心です。
仕様上、接続可能なデバイス数は5GHzで64台、2.4GHzで48台となりますが、実際の性能は使用環境等によって異なります。
Archer AX72の開封とデザイン
デザインと内容物をみていきましょう。
箱がけっこう大きめ。
ルーター本体はしっかりと保護されています。
内容物はArcher AX72、電源アダプタ、LANケーブル、かんたん設定ガイド。
- Archer AX72
- 電源アダプタ
- LANケーブル
- かんたん設定ガイド
こちらがArcher AX72本体。存在感のあるアンテナですね。
サイズは272.5 × 147.2 × 49.2mmとルーターとしては少し大きめ。
思ったほど安っぽさはなく、場所によってはガジェットに溶け込むデザインではないでしょうか。
上部は通気性を向上させるためウロコのようなデザイン。
基本的にルーターは電源を入れっぱなしで熱がこもり、負荷がかかると性能が低下します。
そういったことを防ぐため、見た目だけではなく性能面も考えられています。
前面は各種ランプ。
背面はインターフェイス類です。
中央はLAN1〜4の差込口。
背面左はLED、WPS、Wi-Fi、リセットの各種ボタン。
背面右はWAN差込口、電源ボタン、電源アダプタの差込口です。
付属のLANケーブルはこのWANに差し込みます。
前面から見て、右の側面にはUSB3.0の差込口。
ストレージをつなぐとNASとして使えます。
裏面も熱を逃がすウロコのようなデザイン。
背面の左右には壁掛けのフックが空いているので、壁にかけて使うことができます。
Archer AX72の初期設定
初期設定は「Tether」というアプリから行い、画面の案内通りに進めていけば簡単に接続できます。
TP-Link IDでログインし、接続するデバイスの種類はルーター→ワイヤレスルーターを選びます。
次はハードウェアの接続。問題なければ最後にルーターの3つのランプが点灯します。
あとはWi-Fiネットワーク一覧にArcher AX72のSSIDが表示されるので、パスワードを入力して接続するだけ!
Archer AX20と比較した回線スピードテスト
ここから実際に下位機種のArcher AX20も比較しながら回線のスピードテストを行ってみました。
2.4GHzと5GHzで共通のネットワーク名(SSID)とパスワードを利用でき、接続する端末は速い方のWi-Fiに自動的に接続される「スマートコネクト機能」をオンにしています。
ルーターのすぐ横
ダウンロード速度 | アップロード速度 | |
---|---|---|
Archer AX72 | 390Mbps | 420Mbps |
Archer AX20 | 330Mbps | 260Mbps |
日曜の昼間という比較的混雑した時間に計測してみましたが、ルーターのすぐ横でダウンロード速度は390Mbps出ていました。
アップロードはそれ以上の420Mbpsです。
Archer AX20もダウンロードが330Mbpsと健闘しています。
5m離れたところ(壁なし)
ダウンロード速度 | アップロード速度 | |
---|---|---|
Archer AX72 | 380Mbps | 300Mbps |
Archer AX20 | 290Mbps | 500Mbps |
次に障害物のない5m離れたところで計測。
Archer AX72のダウンロードは380Mbpsとルーターのすぐ横でも変わらないですね。
そしてArcher AX20はアップロード速度500Mbpsです。
10m離れたところ(壁あり)
ダウンロード速度 | アップロード速度 | |
---|---|---|
Archer AX72 | 360Mbps | 270Mbps |
Archer AX20 | 260Mbps | 250Mbps |
最後に10mほど離れて計測。間には壁などの障害物があります。
Archer AX72は360Mbpsと十分な速度。
Archer AX20はやはり距離が離れて障害物を挟むと速度が落ちやすい印象です。
スピードテストの結果
ほぼすべてにおいてArcher AX72のほうが早い結果になりました。今回レビューしているArcher AX72はArcher AX20の上位機種となり、その差がはっきりと数字に出た形です。
Archer AX72のレビューまとめ
今回はTP-Linkから発売のルーターArcher AX72をレビューしました。
1万円前半でこの性能はとても魅力的。2LDKや3LDKの部屋に住んでいる人にはマッチするルーターです。
ただ、ワンルームや1LDKにはオーバースペックですね。
ルーターとして欲しい機能は一通り搭載されており、ネット環境が快適になることは間違いないです。
性能面のデメリットは特に感じないですが、デザイン的に置く場所は選ぶという印象。
僕はホワイトでアンテナのないメッシュWi-FiルーターのDecoシリーズが好きですね。
今回は下位機種のArcher AX20ともスピードを比較しましたが、1万円以下で手軽に高速通信を手に入れたい人はArcher AX20もおすすめ。Archer AX72には劣りますが、とてもコスパの良いルーターです。
今後はWi-Fi6対応が当たり前になってくるので、ルーターを買い換えるなら十分な機能が搭載されているArcher AX72がおすすめ!
今回は以上になります。